シラミ駆除の方法
シラミの習性を理解しないと、いつまでもシラミは駆除できません。
多くの方がシラミをなかなか駆除できず、長期間ストレスを感じていると思います。
多くの原因はシラミの習性を理解していないからです。しっかり理解できれば100%駆除できます。
シラミ駆除のカギは1にも2にも「卵」の完全駆除です。
詳しくご説明する前に結論をお話しします。
結論を念頭に置いて説明を読んでいただいく方が、より確実にシラミを駆除できます。
結論
シラミの駆除には最低でも2週間が必要
卵を産む「成虫」を櫛でできるだけ多く取り除く
3つの櫛を使ってシラミを取り除きます。
ステップ1
普段使っている櫛を使って髪の毛の絡みを取り除きましょう。
ステップ2
シラミを駆除する専用の櫛には目の粗い物と目の細かい物があります。最初に目の粗い方の櫛で成虫を取り除きます。
ステップ3
次に目の細かい方の櫛で成虫を取り除きます。
櫛だけでは「卵」の駆除は難しい
櫛だけで100%シラミを駆除することはほぼ無理です。櫛はあくまで成虫や幼虫を駆除し、これ以上卵の数を増やさせないための緊急対応です。
ローションやシャンプーで「卵」も全て駆除できるものが開発されました。
シラミ駆除シャンプーで長い歴史を持つのがスミスリンです。
ただし、駆除できるのは「成虫」と「幼虫」のみです。「卵」は駆除できません。
したがって、スミスリンで駆除する場合、駆除期間は最低でも2週間が必要です。卵が8日~13日で孵化するので、卵が全て孵化しきるまでが駆除期間になるためです。
スミスリンはフェノトリンという薬剤を使用しています。最近アースからも同じ成分のシャンプーが発売されました。
この成分は殺虫剤で使われている成分です。人は蚊などに比べ体温が高いこと、神経細胞の回復が早いため人体に使用しても安全だと言われています。
ただし、シャンプーする時に目に入った場合、すぐに水やぬるま湯でしっかり洗い流さなくてはなりません。この点には注意です。
スミスリンの詳細はコチラ(公式サイト)
アースのシラミ駆除シャンプーの詳細はコチラ(公式サイト)
最新の研究「脱水した卵から幼虫が孵化することはまずない」
ヨーロッパの臨床実験で最近明らかになりました。
ドクターズチョイスが開発したシラミンローションは成虫、幼虫、卵を脱水させることにより全てを駆除できるローションです。
薬剤を使わないものなので乳幼児には特におすすめです。
ドクターズチョイスのシラミンローションの詳細はコチラ
いずれにしろシラミの駆除は最低2週間かかる
ドクターズチョイスのシラミンローションは、20分で卵も全て駆除してくれます。ですが100%駆除できたと思っても、駆除作業を続けることをお勧めします。
その理由は2つ
- ローションがまんべんなく全てに行き渡らず、毛根に一つでも卵が残っていたら、再び繁殖し始めるからです。
- シーツに一時避難したシラミが再び戻ってくる可能性があるからです。
スミスリンの場合は、もともと卵は駆除しないので、最低でも、全ての卵が完全に孵化するまでの期間(13日/2週間)の継続駆除作業が必要です。
さらにシラミがシーツに逃げている場合があるので、プラス1~2週間(トータル3週間から4週間の駆除作業をお勧めします。)
タオルや枕カバー、シーツを毎日洗いましょう
シラミは体を離れて血を吸ええなくなると2日~3日で死んでしまいますが、布団で生き残ったシラミが体に戻ってくることがあります。
駆除期間が延びる要因になりますので、こまめにタオル、枕カバー、シーツは洗い、60度以上の熱処理を15分以上することも忘れてはいけません。乾燥機を使うかアイロンをかけましょう。
苦労して折角駆除したのに、またシラミに感染することも多くあります。駆除後もお友達やパートナーのシラミの駆除がまだな場合、シラミに再感染しない(シラミ予防)の対策が必要です。
- ティーツリーオイル
- ペパーミントオイル
- ニームオイル
以上の成分にはシラミ忌避効果があります。これらの成分を配合したシャンプーを使うことをお勧めします。
以上がシラミ駆除のポイントですが、さらに詳しくご説明します
目次
- シラミの種類と症状
- シラミの感染経路
- シラミ駆除には最低2週間かかる理由
- シラミの卵を脱水させる新しい駆除方法
- シラミを移されにくくする方法
- 櫛を使ってシラミを駆除する手順
シラミの種類と症状
アタマジラミと毛じらみ
シラミにはアタマジラミと毛じらみの2種類があります。
アタマジラミは文字通り頭に寄生するシラミです。幼稚園などでお友達の髪の毛と接触する機会が多い8歳以下の幼児に感染が多くなります。
毛じらみは股間(陰毛)に寄生するシラミです。性交渉などによるパートナーからの感染が主な原因です。
どちらのシラミも習性は同じで、駆除に関しても注意すべき点も同じです。
シラミの症状
アタマジラミや毛じらみが寄生した時の最も頻度が高い症状は「かゆみ」です。シラミから出る唾液に対するアレルギー反応が原因です。
あくまでアレルギー反応なのでアタマジラミ(毛じらみ)に感染した全ての人がかゆみを感じる訳ではありません。(14%~36%の人にシラミによる痒みの症状がでます。)
アタマジラミの場合は、感染して2日後あたりから痒みを感じる様になります。
一方で毛じらみの場合、感染してからかゆみの症状が出るまでに30日位かかる場合があります。気づくまでの期間が長いため、成虫や卵の数も相当数になっています。
毛じらみがアタマジラミより駆除に苦労すると言われる所以です。お互いが同時に駆除しないとうまく退治しきれず、お互いに移しあって長引いてしまうことがあります。
シラミが卵を産む場所
頭全体に産み付けますが、特にアタマジラミは後頭部や側頭部の髪の毛に卵を産み付けます。一見フケに似ていますが、独特の光沢があります。
後頭部と側頭部の髪の毛の根元の1cm程度に付着しており、一見フケのような白から茶色をしています。また毛穴の根元や中にも産み付けます。
シラミの感染経路
頭と頭、体と体の接触によりシラミに感染するというケースがほとんどですが、1分間に9cmから23cm移動できると言うデーターもあり油断できません。
シラミは血を吸い続けながら生きています。体から離れて血を吸えなくなくなったシラミは、2~3日で死んでしまいます。
血を吸えなくなっても2~3日はタオルやシーツの中で生存できますので、タオルなどからうつる可能性もあります。
シラミ駆除には最低2週間かかる理由
シラミ駆除には3つの方法があります。
- 櫛で駆除
- 爪で駆除
- ローション(薬)、シャンプーで駆除
シラミとの戦いは数週間を覚悟しましょう。
ここで問題なのが「成虫」「幼虫」と「卵」の駆除です。どのやり方も「成虫」「幼虫」は比較的取り除けますがなかなか取り除けないのが「卵」です。
シラミの成虫は、卵を毛根の近く、もしくは中に生み付けることがあります。
簡単に落ちない様、粘着性の液と共に植え付けるため、シラミ駆除(シラミの卵の駆除)の難しさにつながっています。
シラミは1日では完全に駆除できません。駆除期間に影響するアタマジラミ(毛じらみ)の卵から成虫になるまでの過程を見てみましょう。
産卵から最初の幼虫の孵化まで平均8日~13日です。
最近の報告によると、検査したサンプルの1.2%の卵は孵化するまで最大13日かかっています。
8日~13日という大きな差は、おそらく頭皮のさまざまな部分の髪の密度、温度、水分の違いによるものと言われています。
卵が孵化するまでの写真です。
卵を産み付ける場所で多いのがこめかみ、耳の後ろ、首の後ろです。
アタマジラミ(毛じらみ)は、一日あたり平均5個の卵を産み平均21日間生きます。
シラミは一生の間に100個以上の卵を産む計算になります。成虫のシラミを見つけたらできるだけ早く成虫を駆除することが重要です。
ほとんどのアタマジラミ(毛じらみ)は、最後に血を吸った後、その後血を吸えなければ2日~3日で死んでしまいます。(2~3日間はシーツに落ちたシラミでも生きていけます。)
万が一、一回で毛についている卵と成虫を100%駆除できたとしても、シーツにシラミの成虫が残っていたり、毛穴にシラミの卵が1つでも残っていたりすることは充分考えられます。
シラミの成虫が1匹でも残っていたら再び頭はシラミだらけになってしまいます。シラミは1日では完全に駆除できないと言われる理由です。
シラミの卵を脱水させる新しい駆除方法
脱水した卵から幼虫が孵化することはまずない。臨床実験結果がヨーロッパで発表されました。
近年、薬剤ではなく卵を脱水させ幼虫を孵化させないローションが開発されています。
ドクターズチョイスのシラミンローションです。
シラミは水で窒息死するかどうかの実験も行われています。水を入れた試験管内ではアタマジラミは最大20分間生存することができると確認されています。
シャンプーやローションで駆除する際、20分間以上時間を掛ける方が、駆除の成功率が上がります。
シラミを移されにくくする方法
シラミが嫌う成分は、ティーツリーオイル、ペパーミントオイル、ニームオイルなどです。
これらの成分が入っているシャンプーやヘアスプレーを使いましょう。ただし、ティーツリーオイルはとても強い成分なので直接髪の毛や肌に塗るのは避けましょう。
その他、うつらない様にするため、髪の毛はできるだけ短髪にします。
短髪にしていれば、感染の確率はぐっと下がるとはいえ、女の子の場合はそうもいきません。学校などでシラミが流行っているのなら、三つ編みや編み込みにするなどすれば、うつりにくくなります。
心のケアも注意してくださいシラミはどんなに清潔にしていても、感染してしまいます。決して「髪の毛をキレイにしたいないから!」と子供や他人を怒ったりしない様に注意しましょう。
櫛を使ってシラミを駆除する手順
この方法は欧米では「ウェットコーミング」と呼ばれています。
- 通常のシャンプーで髪を洗います
- 髪の毛の癖やもつれを解消するために充分なコンディショナーを塗ります
- 普段使っている幅の広い櫛を使用して濡れた髪をまっすぐにし、もつれをなくします
- スムーズに櫛が通る様になったら、シラミ専用の櫛に切り替えます
- 少ない量の髪の毛に櫛の先端の部分が頭皮に軽く触れた状態で、櫛の先端が髪の毛の根元に差し込まれていることを確認してから、ゆっくりと櫛を髪の毛の先端まで移動させます
- 各ストロークのごとにシラミがないか櫛を確認し、ストロークするごとにシラミを、櫛を拭くなどして取り除きます
- コンディショナーを洗い流します
ただし、櫛だけでは100%シラミを駆除することはほぼ不可能です。必ず、成虫と幼虫を殺す薬剤。もしくは卵も殺す「脱水効果」のあるナチュラルローションで徹底駆除をすることをお勧めします。
最後に
商品のレビューを見ると「効果なかった」とのコメントが必ずありますが、習性を知らずに駆除しているのが理由です。駆除できたと思って止めてしまったが駆除できていなかったというのがほとんどです。
- 最低2週間は駆除を行う
- 駆除期間シーツや枕カバーの熱処理を行う
- シラミをうつされない様に予防対策をする
この3つをしっかり行えばシラミは100%駆除できます。